総合人間はねたとも

京都大学総合人間学部生が送る、総合人間になるまでの軌跡

9年紙につぶやいていた男、Twitterを知る 後編

※この記事は後編です。前編はこちら

hanetatomo-sojin.hatenablog.com

 

この後編では、9年紙につぶやいてきたコロナ禍新大学1年生の視点で、Twitterについて語る。具体的には、

Twitterを始めて感じるメリットデメリット

を踏まえて

②紙の「つぶやき」とTwitterとの比較

からより良いつぶやき道を模索する。 

 

・あなたとTwitterの関係について考えるきっかけ

・新大学生がTwitterを始めるかどうかの判断材料

・紙の「つぶやき」との比較からTwitterを考察するという新感覚の読み物

・はねたともの独特な世界観 

 

この記事は以上の需要が見込まれる。生活の一部と化したTwitterとの関係を自分が見つめ直したいというのが一番の動機ではあるが、読者にとって何かしら有意義な点があるはずだ。たぶん。

 

Twitterを始めた経緯

まずはそもそも僕がTwitterを始めた経緯について書く。

晴れて憧れの京大総合人間学部に合格するも、時代はコロナ。情報、交流が不足していた。Twitterはその両方を解決する素晴らしいツールだと思った。だが、自分は凝り性で、紙の「つぶやき」ですらハマってしまうのだから、Twitterなどという刺激物に手を出したら即座にツイ廃と化してしまうのではないか。そんな疑念と新しい物への畏怖が僕をTwitterから遠ざけていた。しかし、Twitterについて調べていると、どうやら情報発信力が身につくらしい。これは魅力的である。今や大発信時代。情報発信力は身につけるに超したことは無い。それに物は試しである。勇気を振り絞り、Twitter界へと足を踏み入れた。4月6日、約2ヶ月前のことだ。

 

Twitterを始めて感じたメリット・デメリット

 次に<受信><発信><交流>の3項目を軸に僕が今感じるTwitterのメリット・デメリットを列挙していく。

メリット

<受信>

・受動的な情報収集

タイムラインから日々受動的にたくさんの情報を受け取ることができる。例えば、美味しいラーメン屋などのリアルな口コミ、身近なライフハック、未知の世界についての啓蒙、災害情報、イベント情報、秀逸なネタツイなど挙げ出せばキリがない。これらの有用な情報を自ら動くこと無く得ることができる。

また、tweetのリプライにおいても受動的に情報収集ができる。例えば、僕は100話もあるスラムダンクのアニメを見ることをTwitterで宣言したのだが、リプライに多くの友人が面白いから絶対最後まで見るべきだと助言してくれた。何か発信したことに対して受動的にフィードバックが得られることがあるのだ。

だが、この受動的な情報収集には勿論デメリットもある。これについては後述する。

 ・能動的な情報収集

Twitterは能動的な情報収集においても有能だ。ハッシュタグで検索したり、勉強や人生についてなど分からないことがあったら「●●教えてください」とtweetすれば親切な人がリプをくれたりする(教えてもらうのは受動的な行為だが、教えてもらおうとするのは能動的な行為だ)。僕も受験生の頃、受験でのリアルな得点の取り方を参考にするため #京大開示祭り と調べては得点開示画像を漁りまくったものだ。これに関しては一応アカウントを持っていなくてもできる行為ではある。

 ・Twitter限定のイベントに参加できる

Twitterをやっていないと出来ないことは意外とある。日々行われるオンライン新歓の情報がTwitterでのみ発信されていたり、サークル入会フォームもTwitterにしかなかったりする。情報を見るだけならアカウントが無くても見れるが、DMを送る必要があるとなるとアカウントが無ければどうしようも無い。また、個人的に今まで一番美味しいと感じた一乗寺にあるラーメン屋、亜喜英の営業情報は鍵つきの店垢(https://twitter.com/eigyoakihide)でしか公表されていない。あと本田とじゃんけんもできる。

 

 <発信>

・アウトプット、自己表現、情報発信

得た知識をTwitterでアウトプットすることで、皆と共有できる上に自らの血肉になる。日常の何気ない一瞬の出来事や気持ちを表現することで、日々を大切にでき、自らの言葉で捉えることができる。素人でも何かしら有益な情報を発信でき、その経験を積み重ねることで文章力が磨かれ情報発信力が身につく。

 ・行動力が上がる

Twitterにアップすることが一つのモチベーションになり、行動力が上がる。これはTwitterを始める前は思いも付かなかったメリットであった。もし失敗してもむしろそっちの方が格好のネタになる。実際僕はTwitterを始めたことで以前より行動力が増したように感じる。

・宣言による追い込み

これは以前何かの拍子にメディアで見たメリットである。Twitter上にあらかじめやる事を宣言することで自分に逃げ場を無くすことができるのだ。実際やってみると効果覿面。よく「●●しばく」と宣言しては自分を追い込んでしばきまくっている(「しばく」とはタスクを終わらせることを意味する)。実は今も「ブログ書き終わるまで寝れまテン」と宣言して自分を追い込んでいる最中であり、現在午前4時半である。

 

<交流>

 ・物理的に離れた高校の同級生と繋がる

 SNSの醍醐味であろう。物理的に離れていても日常を表面上でも知ることができるし、リプで交流することもできる。

・同じ学部、大学で繋がる

コロナ禍においてこれ程ありがたいことは無い。直接接触せずとも情報を共有し合ったりリプを送ったりして絡むことができる。Twitterがきっかけでリアルで会うことも多い。

・趣味で繋がる

僕はあまり活用していないが、共通の趣味を持つ人間と物理的な距離を超えて気軽に交流できるというのは素晴らしいメリットだ。

・リアルで会う時、tweetが話題になる

自分/相手/他人のtweetを元に話を展開することができる。京大生のほとんどはTwitterをしており(ガチである)、ブラウザから閲覧している人もいるので、話題としては超一級品。

「この前tweetしたラーメン、めちゃくちゃ美味しいんだけど今度行ってみない?」

「お前がtweetしてたラーメン、めちゃくちゃ美味しそうだよね、今度行ってみない?」

「○○がtweetしてたラーメン、めちゃくちゃ美味しそうだよなー、今度行ってみない?」

 I/you/(s)heの三段活用を以てすれば怖い物なしである。

 

デメリット

今後の自分なりの解決策とともに記す。

<受信>

・タイムラインを特に意味も無く見過ぎてしまう

・不幸/ネガティブtweetを見てテンションが下がる

受動的に情報が入ってしまう負の側面である。特にタイムライン(TL)で時間を溶かしてしまうのは非生産的で大変無駄である。4月5月は本当にこれにやられた。今も時間を溶かしてしまうことがある。これは甚大なデメリットである。確かにメリットに挙げたようにTLには有用な情報もたくさんあるが、明らかにこちらのデメリットの方が重大で、TLなど自分がtweetする時にチラッと見るぐらいで充分である。そこで編み出した解決法は、「TLを見る前にパームカール*1をする」である。パームカールとは、上腕二頭筋を鍛えられるどこでもできる気軽な自重トレーニングであり、すなわち筋トレだ。悪い習慣を断ち切るためには何か別の行動に置き換えよというメンタリストDaiGo先生の教え*2をヒントに編み出した。TLを見るハードルを上げることで、惰性で眺めてしまうのを防ぐ効果が期待できる。

 

<発信>

・いいね!数を気にしすぎる

「いいね!」する時の判断基準など大概適当なのだから、貰ったらちょっと嬉しいくらいの心構えを大切にしよう。

 

 

紙の「つぶやき」との比較

ここまで長々とTwitterのメリット・デメリットを述べてきたが、お待ちかねの「つぶやき」との比較に入る。

大前提として「つぶやき」はオフラインある。そのため「つぶやき」に<受信>機能は一切無いし、他人の目を気にすることも無く、いいね!の数といった客観的指標に晒されることもない。情報を発信する力も皆無。よってここに挙げたメリット・デメリットのほとんどが当てはまらない。だが、世間体を気にせず好きなことを好きなだけつぶやけることは1つ大きなメリットだろう。また、紙が燃えない限りログが一生残ることも「つぶやき」独自のメリットだ。Twitterは過去3200件までしか辿ることはできないらしい上、いつサービス終了するか分からない。そのため「つぶやき」は、思い出として残るようなことや、どうでもいいまたは公開したくないことをつぶやきたい時に使うのが良いだろう。ノートと鉛筆と時計を用意せねばならず手間がかかるため、普段使いには適さない。

対してTwitterは使っている技術が高度である。相手が紙と鉛筆な時点でエベレストと大文字山を比べているようなものだが、やはりそうだ。そのため前述したようにメリット・デメリットともに多く存在する。しかし、得られるメリットはとても有効で、特に情報が欲しい新大学1年生、さらに情報、交流共に不足するコロナ禍においては神のような存在である。デメリットへの対策をしっかりと練った上で積極的に使うべきだろう。

僕は1人だけの世界であった「つぶやき」に9年も籠もっていたのもあり、洗練されたネタツイートをひたすら投稿するプロのツイッタラーにはなれなさそうだ。よってこれまでの考察を踏まえて次のようなことをTwitterに上げていきたい。

・知識のアウトプット

・自己表現

・ブログの宣伝

・宣言

そしてTwitterを通した交流も程々に行い、TL中毒にならない為にTLを見るときは筋トレしようと思う。

 

 

高度でデジタルなTwitterに自分が使われないよう対策を練りつつ、時にアナログな「つぶやき」を使い、賢くつぶやきながら、これからの道を歩んでいこうと思う。

 

こうしてはねたとものつぶやき道は、10年目へと突入していくのであった。